大和ハウス、フジタを買収へ 500億円で

住宅メーカー大手の大和ハウス工業は10日、ゼネコン準大手のフジタ(東京都)を買収すると発表した. 買収金額は500億円で、年内を予定している. 国内中心に事業展開する大和ハウスが、海外事業に強みを持つフジタを傘下に収めることで海外展開を急ぐ. 大和ハウスはフジタの全株を保有する米金融大手ゴールドマン・サックス(GS)系の投資会社から全株を自己資金で買い取る. 買収後は、フジタの社名は変えずに完全子会社化し、経営陣や従業員は基本的に現状を維持する予定だ. 大和ハウスの2012年3月期の連結売上高は1兆8487億円だが、海外売上高は中国・蘇州市でのマンション販売などによる126億円にとどまる. 一方で、国内での住宅や商業施設などの建設は、人口減などで先細る見通しで、海外展開を急いでいる. すでにベトナムホーチミン市近郊での工業団地の開発を手がけたり、台湾支店を設けたりしているが、収益に貢献するのはまだ先だ.